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BPAのREACH/SVHC動向について

BPAには「環境に対する内分泌かく乱性」があるとして、高懸念物質(SVHC)と「同等レベルの懸念」ありとドイツ当局から提案され、昨年12月に開催された加盟国専門委員会にて提案通り採択されました。その結果、BPAは2018年1月にSVHCリスト(「認可」対象候補)に収載され、これにより「生殖毒性」、「ヒト」および「環境」に対する内分泌かく乱性の3点でSVHCに特定されました。 欧州の同業会であるPlasticsEuropeからはPublic Consultation(意見具申)において、

1.   附属書XV(提案理由書)による論証と分析は、適切な“証拠の重み付け”の手法に基づいていない。

2.   提案理由書は、高懸念物質(SVHC) を特定するためのREACH第57条(f)項の規定による科学的根拠の提供を怠っており、同条同項の規定によるSVHC特定基準に合致しおそらく重大な影響を引き起こすということが科学的に論証できていない。

3.   従って、SVHC特定提案は不要かつ不適切である。

とのコメントを、今日までの多くの科学的知見をまとめた多数の参考資料と供に提出しています。

SVHC特定は飽くまでも固有の「ハザード」評価の過程であり、今後はREACH法が定める「社会経済的な便益」を維持し「2020年までに人の健康や環境に対する著しい有害な影響を最小化する方法で化学物質が生産され、使用される事を達成する」という目標に基づくリスク管理手法の施策に反映されることになります。 なお、BPAの主用途であるポリカーボネートやエポキシなどのポリマーや樹脂は、「認可」の適用は対象外であり、普遍的な禁止の対象とはなり得ません。

 

なお、PlasticsEuropeから本件に係る”Q&A”がアップされました。併せて、ご参照下さい。

http://www.bisphenol-a-europe.org/qa-re-bpa-identification_svhc_updated-20-1-2018/

Copyright The BPA Safety Committee of Japanese Manufacturers (BSCJM)