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米国の動向

米国の動向

環境保護庁(EPA)

2010年3月、環境保護庁(EPA)はビスフェノールA(BPA)の環境影響調査に関するアクションプランを公表した。水生生物や野生生物への影響をもとに環境へのリスクの検討、環境中の濃度についてのデータの収集、代替品の検討などについて行うとしている。

EPA BPAアクションプラン概要
Bisphenol A (BPA) Action Plan Summary 

米国環境健康科学研究所(NIEHS)国家毒性プログラム

2008年9月、米国環境健康科学研究所(NIEHS)は、国家毒性プログラム(NTP)が作成したビスフェノールA(BPA)最終報告書(321ページ)を公表した。この報告書の中で、NTPは、現在ポリカーボネート樹脂及びエポキシ樹脂に使用されているBPAばく露量での、胎児、乳児、子供の前立腺、脳、行動に対する影響に関して「いくらかの懸念がある(some concern)」とした。
※研究会注記)
懸念の程度は5段階で表され、
高い方から SERIOUS Concern  
  CONCERN  
  SOME Concern  いくらかの懸念
  MINIMAL Concern ごく僅かな懸念
低い方 NEGLIGIBLE Concern 懸念はない/無視できる
となっており、今回の「some concern」は、5段階中の中間点である。


NTPとNIEHSは、動物実験で観察された変化がヒトの健康問題に帰結するかという点で研究者間に確信が得られていないとしている。このためNIEHSはBPAを優先分野として選定し、2009年10月にBPAの安全調査を行うため2年間で3,000万ドルを拠出すると発表した。

NTP BPA報告書最終化のニュースリリース 

米国食品医薬局(FDA)

2008年8月、米国食品医薬品庁(FDA)はビスフェノールA(BPA)に関するリスク評価案を公表した。この中で、FDAはBPAの無毒性量(NOAEL)を、全身毒性で5mg/kg体重/日(5000μg/kg体重/日)とした。
FDAはこのリスク評価案について追加的識見を得るため、専門家グループである科学委員会 (Science Board)の小委員会によるピア・レビュー(専門家による査読)を要請した。この小委員会からの「ピア・レビュー・報告」、及びFDAからの回答に基づき、幾つかの追加の研究計画が進められている。

2011年、ほ乳びんと水飲みカップ用のポリカーボネート樹脂は海外からの輸入も含めて米国内では販売されていないとする業界からの要請に基づいて、FDAはFDA規則を改正し、ほ乳びんへのポリカーボネート樹脂の使用に関する規定を削除した。

2013年3月、FDAは、食品と接触する用途に使用されるBPAについてホームページ上のPublic Health Focus(公衆衛生の焦点) Bisphenol A (BPA): Use in Food Contact Applicationを更新した。FDA’s Current Perspective on BPA(BPAへのFDAの現在の展望)の中で、FDAは①FDAの現在の評価は、BPAは幾つかの食品にて見られる非常に低レベルでのばく露において、安全である。この評価は、政府機関が主導した新しい試験からの最近の研究結果を含む、沢山の試験結果をFDAの科学者が評価した事に基づいている。②FDAは、現状使用されている食品包装と容器において、BPAは安全か否かの決定を助けるべく、追加の試験を主導している。それらの試験は、いくつかは完了しており、いくつかは現在進行中である。 ことを表明している。

2013年7月、BPAを主成分とするエポキシ樹脂のコーティング材としての乳児用調製粉乳包装材への使用を放棄している実態を反映させるべきとの請願を受けて、FDAはFDA規則を改正し、BPAを主成分とするエポキシ樹脂の当該目的での使用に関する規定を削除することを決定した。この決定は、BPAの安全性とは関係がないとFDAは表明している。FDAの現行の安全調査結果は、食品接触材の製造にBPAを使用しても安全であることを裏づけており、これは食品添加物規則で認可されているところである。

FDA BPAリスク評価案、2008年8/14
Draft Assessment of Bisphenol A for Use in Food Contact Applications 

FDA Public Health Focus(公衆衛生の焦点) 食品と接触する用途に使用されるBPAについて、2013年3月
Update on Bisphenol A (BPA) for Use in Food Contact Applications, Updated March 2013 

Copyright The BPA Safety Committee of Japanese Manufacturers (BSCJM)